Pocket
LINEで送る

前を向いてコツコツ毎日飽きないように。だから「商い」なんです。

Q.今のお仕事を始めたきっかけは何ですか?

当店は明治12年創業で、私で3代目になります。
学校卒業後、5年程東京のお店に入って修行をしました。いわゆる丁稚奉公ですね。

その後浜松に戻ったのですが、当時はオイルショックで中々仕事が入らなかったんですね。
なので、車に生地を積んで一軒づつ回る営業をしました。

昭和55年頃から、それまで主流であった仮縫い付きのオーダーメイドをしていたのですが、これからどんどん廃れるであろうということで、ゲージ服を着てもらい簡単にできるイージーオーダーを始めて安く出来るようにしたんです。

そこまでしないと売れなかったんですよ。それでも待っていてはお客さんは来ませんので、やはり外回りをしました。
そうして実績を積んで、ここを立ち上げるに至ったんです。

Q.一番苦労した点は何ですか?

最初は、なかなかイージーオーダーが受け入れられませんでした。
その場で仮縫いまでする方法が主流だったので、「仮縫いもせずに、本当に大丈夫なのか?」と。

当時の縫製もあまりよくなかったこともあって、「着心地が良くない」と修理もとても多かったんです。

Q.長く続けられるポイントは何ですか?

一番大事なのは体型をしっかり見ることです。
特に重要なのは「肩」です。いわゆるいかり肩なのか、なで肩なのか。

寸法を図るだけなら、3か月ほどで出来るようになります。
しかし、体型をしっかり見るのは10~15年はかかります。 私も体型を見られるようになってから、やっと修理がなくなってきました。

それまでは寸法だけを頼りにしていましたので、着にくい洋服が出来てしまったのですが、体型を見ることで着やすい洋服が出来るんです。

とにかく肩が重要なんです。
なので、当店で作った服は皆「着心地が良い」と言って頂けます。
着た瞬間に違いが分かります。

もう1つ大きかった事は、修行を通して服の事を知り尽くしていたということですね。
普通の人はただ寸法を測るだけなのですが、服の事をしっかり知っていれば、どこを測れば一番いい服が出来るか分かったんです。

Q.これだけはやってはいけないことは何ですか?

納期が一番重要ですね。
その時に欲しいから作りに来ている訳ですから、納期は必ず守ります。
一日でも遅れてしまったら、「もういりません。」となってしまいます。

Q.オーダーメイドスーツは高いイメージがありますが、飯田屋様はリーズナブルな印象がありますが。

一番大きいのは大量販売です。
生地から大量に仕入れて、たくさん作ることで安く出来ています。車と同じですね。

そのようにできるのも、問屋さんとの信頼関係があっての事です。
5年10年ではなく、もっと長い期間で出来た問屋さんや職人さんとの信頼関係しかありません。

「あそこに持って行けば安心だ」と言える関係が大事なんです。

Q.これを読んでいる次代の起業家の方へ一言お願いします。

飽きないでやることです。それしかないです。
毎日コツコツと飽きないでやることですね。そうでないと93年も続かないです。

どうしても人の芝生はよく見えるんです。そういう所がいけないと思います。
自分の仕事を、前を向いてコツコツ毎日飽きないように。だから「商い」なんです。

そうやって頑張っている姿勢を見せれば、お客さんも自然とついてきます。
いい加減なスーツを売っていたら人は来ません。
それは長くやっていないとできません。毎日が勉強、死ぬまで勉強なんです。

テーラー飯田屋
静岡県浜松市中区中沢町74-16
JR東海道本線 浜松駅バスターミナル12番乗り場[61]系統「常楽寺入口」下車、徒歩約1分
詳しくはこちら

 
ホームに戻る

スポンサーリンク