ブログを継続して得た情報量は、その後のお店の強みとなる
Q.今のお仕事を始めたきっかけはなんですか?
祖父の代からこの千歳町で商売をしています。
私も両親の後を継ぐつもりでいましたので、学校を卒業してから東京でイタリアンやフレンチの修行をした後、浜松に戻りお店を継ぎました。
バブルの時はイタリアンやフレンチがブームで、何かイベントがあれば予約でいっぱいになっていました。
それもバブルの崩壊と共にブームも下火になってきて、イベントなど色々考えていましたが、東京でも集客は思わしくはない状況でした。
浜松に戻った際も、やはりバブル崩壊の影響で人通りが少なくなっていましたし、東京と浜松の値段の感覚の違い、東京で修業してきたフレンチやイタリアンと同じようには出来ないと感じましたので、喫茶店を継ぐ形になりました。
Q.戦後から長くご商売をされていらっしゃいますが、何か秘訣はあるのでしょうか?
昔、銀座でブラジルコーヒーを飲む文化があり、それが地方に広まり当店でもその文化を引き継いでいたのですが、その時のやり方を一切変えていないんです。
エスプレッソやラテなど色々と手を出さずに、昭和の戦後のレシピの目方、匁(もんめ)をグラムに変えているだけで、ずっと同じレシピで続けています。
こちらが言えるのは、うちでお出ししているコーヒーは「ネル」という布で漉すネルドリップコーヒーだという事だけで、それ以上の事は飲んでもらって美味しいのか美味しくないのかはお客様で味をみてもらうしかないですね。
うちのコーヒーを始めて飲む方の中には「他とは違う」と言って、通ってくれるようになる方も多いですし、商談で他の場所でコーヒーを飲んだ後に、うちで口直しに改めてコーヒーを飲みに来てくれる方もいました。
Q.今までご商売をされていて大変だったことは何ですか?
大変だと思っていたら商売は出来ないですね。
Q.ターニングポイントはありますか?
8年程前ですが、あるイベントを立ち上げる際に千歳で何かしようということになり、ネットでやれることをやろうという話になりました。
ネットに詳しい方を呼んで勉強会をしたのですが、そこでブログの話が出たんです。
ブログは1日の日記みたいなもので、大したことのない内容ならばやらない方がいいと思っていたのですが、始めた当初はそのように見えても10年20年続けたら相当な情報量になる、その情報はお店にとっての強みになると教えて頂いたんです。
最近では、ブログを見て東京や横浜など遠方からわざわざ来て頂いて、うちを拠点にどこかにお出掛けされるお客様もいらっしゃいます。
Q.今後どのようなお店にしていきたいですか?
やれるところまでやろうと思います。お客様が来なくなったら終わりです。
Q.これを読んでくれている次代の経営者に一言お願いします。
街中は特に家賃の関係などでなかなか難しいところはありますが、みんなで知恵を出し合って何かしらのイベントや催しなどを行うことで、人の流れを生んで街を盛り上げていければと思います。
こんどうコーヒー
静岡県浜松市中区千歳町14遠州鉄道 新浜松駅より423m/徒歩5分
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