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ビル内の工事で粉塵被害に合い、商売できない状態に…
お店が潰れるとまで思ったが、「このままでは終われない」

Q.今のお仕事を始めたきっかけ何ですか?

学校卒業後、何店舗かのお店で販売業をしてきました。
合計10年以上販売をやってきましたので、いつかは自分でやってみたい気持ちがあったんですね。

自分の気に入ったもので、買ってくれた人に愛されるようなものを自分で売りたいと思っていました。
商品やその品質、雰囲気など様々な面でお勧めできるものを販売したかったんです。

Q.企業でお仕事されていた経験は、やはり今も役に立っていますか?

そうですね。良いところも悪いところもあります。
買って頂くお客様を大事にしたり、ありがたいと思う気持ちは当然ですね。

働いている当時も、ただ働かされているという気持ちではなくて、自分で経営しているつもりで働いていました。
そういう意識でいられたという所が一番役に立っています。

通過点として働くという事が、勤め先にとっても意識を持って働くことになります。
ただ諦めで「まぁいいか」で働くのは良くないんです。

起業できるかできないかは別として、先を見ながら前向きに起業するという目標をもって働くことが、会社にとってもいい効果になって現れますし、自分も勉強しながら働けるという感覚がありました。

Q.始めた当時はどういった状況でしたか?上手く行きましたか?

初めはブランドの名前で集客するという面もあったのですが、当時はあまり知られていなかったブランドをメインに扱っていましたので、それを紹介しながら進めていたんです。

そのブランドも、今では世界的に一目置かれるようになりました。一緒に歩んできた感覚ですね。
知らない人ばかりの中から始めたので苦労はしましたが、商品を見てもらって良さを分かってもらうことが出来ました。

また、オープンから半年経った頃、トラブルがあったんです。
同じビル内の工事で粉塵被害にあってしまい、商品が販売出来る状態ではなくなってしまったんです。

商品の発注も半年前にしていますので、次が入ってくるまで時間がかかるんですね。
その時はお店が潰れるのではないか、とまで思いました。

人に潰されるくらいなら、自分でやれるだけやって納得できる形をとりたいと思いましたね。
新しいものを、以前より感覚を研ぎ澄ませて注文して入荷したんです。
そうしたら、それがかえってお客様の心に響いたんです。

トラブルは良くない事でしたが、さらに研ぎ澄ませた意識をもってよりお客様に好まれるような商品を入荷することが出来ました。

当時はまだ始めたばかりでしたので、「このままじゃ終われない」という気持ちは大きかったですね。
もちろん順調にいくのが一番いいんですが、やはり起業したら自分で全てやるしかありませんので、自分で何とかしようという気持ちだった分、何かあっても怖くないという様にメンタル面でも鍛えられました。

Q.これからどんなお店にしていきたいですか?

基本的にその時によって考えや方針の変わるお店ではないのですが、かといって何も変わらないと立ち止まっているように見えてしまいます。

なのでその時々で今のお店や商品を極端に変えずに、かといって頑なにならないように柔軟性を持ちながらも今やっていることを前進させながら進化させていくことです。

核は変わらずに新しい細胞を生み出していく。
常に細胞は生まれ変わるけど、核は変わらず大きくしていくイメージですね。

Q.店名の「Leap in the dark」はどういった由来なんでしょうか?

英語で、「All growth is a leap in the dark(成長とは全て、暗闇で飛躍することである)」ということわざがあるんです。

一方で「破天荒に」という意味もありますし、もう一方では人やお店の成長に関してはもがいてみるという、色々な意味が持てるなと思って付けました。

Q.やりがいを感じるときはどんな時ですか?

夏の終わりには次の春夏物、冬の終わりに次の秋冬物というように服のオーダーは半年以上前にするんです。
なので、自分がオーダーしたものが喜んで貰えた時ですね。

こちらとしてはお買い上げ頂きありがとうございますという気持ちなんですけど、お客様の方もいいものを入れてもらって、いい買い物が出来てありがとうと言ってもらえるところが嬉しいですね。

Q.経営の上でやってはいけないことは何ですか?

人それぞれあるかとは思いますが…。
インターネット等で情報の飛び交う社会ですので、他人の意見を聞いたり情報に耳を傾けたりするのは良いと思いますが、それを一度飲み込んで、自分の血や肉にしたうえで自分の考えとして消化しないといけないと思います。

ただ「こう言われたから」ではなく、「だから自分はこうなんだ」としないと、後からいくらでも言い訳になってしまいます。
どんなことをやってもいいですけど、「自分はこう」という責任を持つ必要はあると思います。

ワンマンになったり話を聞かないのではなく、話を聞いたり、情報を入れた状態で自分はどうなのかと考えて自分の意見にする必要はあります。

Q.これを読んでいる次代の経営者に一言お願いします。

やってみないと分からない事ばかりですので、やってみたい人はやってみるしかないです。
もちろんリスクもありますけど。

自分がやってみたいと思うなら、周りの意見や情報も取り入れて自分の考えとした上で、やっぱりやろうと思うならまずやってみる。
そこに迷いとか、?マークがでるなら無理をせずに一度立ち止まって、周りを見たり自分を見つめて考えたりしてみるのも大事です。

だた、起業することが目標になってしまう人が多いと思います。起業はあくまでスタートラインに立つという状況や段階なだけです。始めたら、見えないゴールを目指すことになります。

起業することを最終目標に掲げずに、起業はあくまで通過点でそこから先までを考えたり、続けていく上での通過点ととらえないといけないと思います。
起業をゴールにしてしまうと後が続かないと思います。

その下準備は大変ですが、だからと言って起業することを目標とするのではなく、あくまでそこが始まりなのです。
そこからが本当の勝負になってきます。

Leap in the dark
静岡県浜松市中区板屋町101-4
遠州鉄道 第一通り駅より116m/徒歩1分
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