昔は人と話もできず、目も合わせられませんでした
Q.今のお仕事を始めたきっかけは何ですか?
自分の生まれた年に両親が居酒屋を始めました。
シンクをお風呂替わりにするくらい、お店と一緒に成長してきました。
お祭りの時などでも両親は仕事をしていましたので、親戚の方に連れられてお店に来ていました。
そういう風にお店に行くのが嬉しくて、楽しかったです。
料理もおいしかったし、雰囲気も良かったので。
夜遅くに両親が帰ってくると、気配でわかるんですよね。そんなときに両親が話している事と言えば「あの人はちょっと…」とか他人の事ばかりでした。
子どもながらに心が痛むんですよね。どうにかしてあげたい、力になってあげたいと思うんです。
そういう気持ちが潜在意識に刷り込まれていったんです。
成長してどんな仕事をしようかと思った時に、気が付いたら無意識に飲食業についていました。
25歳くらいの頃に本格的に修行を始め、延べ10店舗位回りましたね。
両親の力になりたいという思いがどこかにあったので、そういう思いで修行をしてきました。
和食中心でしたので、今思えばもっといろいろなジャンルの勉強をすればよかったなぁと思います(笑)
Q.お父様からお店を引き継がれたと思うのですが、初めの頃はどんな状況でしたか?
やはり思い通りにはいきませんね。そこが人生ドラマチックでいいんですよね。
お店を通して成長させてもらって、色々な事に気づかせてもらって学ばせてもらっています。
どこでもそうですが、自分にとってはここだったんですね。
Q.一番苦労した点は何ですか?
まだ今も進行中ですので、あまり過去を振り返らないようにしているのですが…。
全ての出来事がありがたいですよね。全部自分にとって意味があることですし。
全てドラマチックですね。楽しいです。
苦労と思ってしまうと苦しいので、ネタになると思えばいいのです(笑)
お客様からクレームを頂いた時もあるのですが、それも最大のチャンスでしたね。
普通は黙って来なくなってしまうのですが、そんな時代にクレームを言ってくれるのは有難いんですよ。
どうしてそうなったのか、どうすればいいのか考えさせてくれますから。
言われないとそのまま気づかずに進んでしまいます。
なので、気づかせてくれる、考えさせてくれるのは本当にありがたいことです。
そう考えると、自分の考え方が変わってくるのが面白いです。
初めはとにかく目先の売り上げを上げる事だけを考えていました。
特に12月のような最大のチャンスには予定をパンパンに詰めていましたね。
でもその結果、「これは違うな」「お客様も喜んでいないし、続かないな」と気づくんです。
自分たちにとって「マル」お客様にとっても「マル」地域にとっても「マル」と言えるのが、結果的に良いという事に気づきました。
Q.堀川さんのお姿を見ると、いつも元気で「ありがとう!」と沢山仰られていますが、昔はそうではなかったんですか?
昔は人と話せませんでしたし、目も合わせられませんでした。
それが人との出会いで変わって来たんです。
自分で気づかないところを指摘してくれた方がいるんです。
「全然人の顔を見ないね。」「顔を見て話さないと自信が無いように見えるよ」と教えてくれた方もいます。
当時はお客様の所にも出ていけなくて、本当に嫌で誰かに行ってもらっていました。
遠くから「ありがとうございました!」と言っているだけでした。
でも、言っているだけでは人は動かないですね。自分が姿を見せないといけないです。
Q.やりがいを感じる時はどんな時ですか?
自分は料理するのが好きなので、手間暇かけて選んできた食材を食材自身が喜ぶように調理して、最高に忙しい中でもお客様が喜ぶ料理を出せた時が一番うれしいですね。
あとは障害や壁に当たって上手く行かないとき程やりがいを感じますね。
そこに何か意味がありますし、ひらめきやアイディアを使って新しい料理を考えたり、最強のチームを作るために「どうしたら人がもっと輝くのか」「どうしたら能力をひきだせるか」「チームとして、どうしたら伝説のチームになれるか?」と考えたりするんです。
その場面ごとに、事細かくやりがいがありますね。
Q.経営をする上でやってはいけないことは何ですか?
色々ありますよね。
「嘘はいけない」と言いますが、自分は人の喜ぶ嘘ならいいと思うんですけどね…。
例えば時価の商品ってありますよね?その値決めというのは、お客様もお店も喜ぶ値段にする。
その一点だと思うんです、誠意をもって値決めをするという事が大事です。
そこは正直にしないといけないです。
あとは人に対して、他人を自分の都合で利用してはいけないです。
自分が出来ていないことを他人に求めてはいけないと思います。
Q.尊敬する人物はいますか?
身近でいうと子どもたちです。世界中の子どもたちです。
子どもってすごいですよね。
例えば自転車の練習だって絶対諦めないですし、素直だし、喧嘩してもすぐに仲直りします。
出来ない理由を考えないでどんどんチャレンジする。心の師匠ですね。
子どもたちに親にさせてもらっていますし、ともに楽しく成長させてもらっています。
活躍して多くの人に影響を与えた人の中にもいっぱいいます。
亡くなったあとも魂が生き続けている人ってたくさんいると思います。
具体的には、西田文郎さんですね。脳の研究を40年以上されています。
スポーツや受験、ビジネスなど、ありとあらゆる分野で結果や成果を出してきている方ですね。
その人の能力をうまく最大限引き出す天才なんです。
Q.これを読んでいる次代の経営者に一言お願いします。
時代の流れがとても速い時代です。人工知能が発達して今よりもすごい物が出てくるでしょう。
新しい時代に向けてこの業界を常識に囚われない新しい発想で魅力的に楽しい業界にして、皆で共に豊かになっていけばいいなと思います。
仕事は仕事、遊びは遊び等分けるのではなく、遊んでいるのか仕事しているのか分からない位がいいんです。
大人の仕事は遊びですし、レジャーランドなんです(笑)
そういう感じにこの業界がもっと豊かになればいいと思います。
好きでやっている人の多い業界ですから、皆で力を合わせて子どもたちの憧れる業界No.1に近いうちになって、お客様も元気になって夢を語るようなそんな場になっていくといいと思います。
居酒屋 ほりかわ
静岡県浜松市中区田町330-1マビーセブン 2FJR東海道本線 浜松駅から547m/徒歩7分 |遠州鉄道 第一通り駅から181m/徒歩2分
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