経営者であり続けるのであれば、情熱だけは忘れてはいけない
Q.開業されたきっかけは何ですか?
元々、お店を出すのが夢でした。
高校卒業後すぐ、ホテルのレストランに就職しまして合計3か所のホテルを回って料理の修行をしました。
5年前に、子どもの大学進学を機に独立・開業をしました。
それまでは子ども中心の生活をしてきましたので、私たち夫婦の第二の人生と考えました。
サラリーマンとして続けて、どこかで力がなくなってしまうとういうのも寂しいものですので、思い切って独立したんです。
自分たちの人生を楽しみながら、他の人を幸せにできるお店作りが出来たらいいなと思っています。
Q.一番苦労したことは何ですか?
毎日が苦労ですね(笑)
ホテルに居た時と違って今は一人で料理を作っていますので、ホテル時代のような料理はなかなか出せません。
技術を持っていても、出せないもどかしさはありますね。
ただ、モットーがありまして「温かいものは温かいまま、冷たいものは冷たいまま、美味しいものは美味しいまま」という、基本的な事は守って提供しています。
それだけは曲げられないですね。
出来るだけ見た目も美しい料理を出して、皆様に健康であってほしいという願いから独立したんですね。
なので、野菜を中心にしています。最初にお野菜から召し上がっていただいて、大地の恵みを感じて頂けるようにしています。
そして食物からくる健康や美しさを心掛けて提供しています。
Q.これからどんなお店にしていきたいですか?
ランチはどうしてもパスタが多くなり、夜はフレンチという形になっているのですが、やはりずっとやってきたのでフレンチのお店であることをもっと認知してもらえるようにしたいです。
ビジネスとやりたい事が両立できるようにしたいですね。
やはり経営が成り立たないとやりたい事も出来なくなってしまいます。
かといってビジネスばかりに特化するのではなくて、心が豊かになるようなヨーロッパの料理を提供出来たらな、と思います。
Q.やりがいを感じる時はどんな時ですか?
やはりお客様の「美味しかった」という声と笑顔ですね。
それに尽きます。人を喜ばせてナンボという所がありますからね。
それを忘れてしまったらサービス業は出来ません。
Q.経営をする上でやってはいけないことは何ですか?
とにかく真面目に心のこもったものをお作りするという事を忘れてはいけません。
お店の雰囲気などはお客様が作って行くものですので、そのお客様の雰囲気を壊さないようにしたいといけないと思います。
初心を忘れずにやることが一番大事です。
Q.これを読んでいる次代の経営者に一言お願いします。
志は忘れてはいけません。
夢は追いかけた方がいいです。その為の勉強も必要ですね。
勢いで始めて一年以内で辞めてしまう人もたくさんいます。
実際の問題として資金の問題等もあると思いますが、それに打ち勝つにはやはり志が大事です。
その中にも勉強を含めないといけないと思うんです。ビジネスについてとか、接客やサービスについてとか、様々な勉強をおろそかにしてはいけないですね。
総合的に出来るようになれば失敗のリスクも減ってきます。
やはり全ては志と思い、情熱ですね。
5年間やってみて思ったのは、もちろん山も谷もあるんですが、やる気や情熱をなくしてしまったらだめですね。
辞めることはいつでも出来ます。やる気を持続させるのが、長く続けるために重要な事です。
経営者であり続けるのであれば、情熱だけは忘れてはいけません。
やる気をなくしてしまったら何をやっても落ち込むだけです。
沈ませるのは簡単ですけど、そこからまた這い上がるのは2倍3倍の苦労があります。
Q.長く情熱を燃やし続けてこられたポイントは何でしょうか?
一生涯これで生活していく、と決めたことですね。
これしかできないというのもありますが(笑)それも原動力の一つですね。
落ち込んでしまう事や違う事をしたい、もっと上のランクにしないといけないのではないかと思う事もあると思います。
私もまだ起業家6年生です。まだまだ「小僧」です。
人間でいえば多感な時期ですし、これからも浮き沈みあると思います。
これでやっていくと決まっているなら、そんなときの原動力はやはり「情熱」です。
あとは「こうしたらいいのではないか」「これが食べたい」というようなお客様の声を聞いて、尊重しながらお店もお客様と一緒に育っていくというのが一番だと思います。
Panacher
静岡県浜松市中区寺島町523JR東海道本線 浜松駅南口より960m
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