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お花屋さんはみんな作家さん
同じ材料でも作り手によって色々なお花の表現が可能となります

Q.今のお仕事を始められたきっかけは何ですか?

学生時代からアートの世界に興味があったんです。
美術の時間に自分が思うものを表現してみますが、あまり先生に受け入れては貰えなかったんですね。
そこにジレンマがありました。

社会に出てからもその思いはありまして、何か人と違うことをしたいと考えてお花屋さんに勤めてみたんです。
花の世界を学ばせて貰った時、今まで絵画でも彫刻でも出来なかった自分がアートに触れられる世界があったんです。

自分を表現できるものが花に見出せたんですね。
花はもともと1つ1つが完成形です。

本来組み合わせる必要が無いものをあえて組み合わせて魅力的なものにする、という捉え方が私はアートや創造の世界に繋がるものだと思ったんです。

3年程修行をした後、独立するためにお店を辞めました。
師匠に勉強をさせてもらいながら花の輸入商社や花の市場で仕事をして、自分の店を立ち上げる準備をしていました。

独立を考えた理由としては、自分の表現の場を作りたかったんです。
これは会社勤めではなかなか出来ないことですので。

Q.最初の頃はどんな状態でしたか?

浜松中探し回って、ようやく今の場所が見つかったんですよ。
お店がオープンしてからも最初の1年は本当に大変でした。

花屋さんで心を許せる友達が2人居まして、色んなことを相談に乗って頂いたのでその2人にはすごく感謝しています。

Q.お店を経営する上での理念はありますか?

私のお店は他のお花屋さんみたいに一般的な花がいつでも置いて有る訳ではなく、私の選んだ花や葉が置いてあります。
バラ・ユリのようなポピュラーな花だけではなく、まだまだ知られていない素敵な花や葉が沢山ありますので、それぞれの花の魅力をどんどん皆様に伝えていきたいですね。

お店に花が並んでいて注文すれば注文したものが出てくる感覚とは、少し違うのかもしれません。
ただ、お客様がイメージされる用途・色・使って欲しい花などをあらかじめお伝え頂ければ、ご用意してお客様の理想を上回る花束やアレンジをお作りしますよ。

お花屋さんはみんな作家さんでもあります。
ですから同じ材料でも作り手によってそれぞれ色々な表現が出来ます。

そういった部分をお客様に楽しんで頂ければと思いますね。
うちで作らせてもらったものがお客様のご自宅の玄関に置かれた時に、その空間の演出になったらいいなとも思っています。

例えば、マツボックリひとつそこに置いて雰囲気が出ればそれも空間演出だと思います。
時には奇抜なデザインになってしまうこともあるんですが(笑)
作品そのものだけではなく空間の演出も楽しんでもらいたいですね。

花はいつか枯れてしまいます。だからこそ美しいのだと。
その花の変化であったり、一見同じ花でもよく見ると皆違う表情をしています。

同じカーネーションでもどちらを使おうか?とお花屋さんは考えてやっていますね。
1度花の魅力に取りつかれるとこの仕事は辞められないですよ。
もっともっと、花の魅力や想いを皆様にお伝え出来ればと思います。

Q.お店を経営する事とは何ですか?

「この時代によく店を出したね」と仲間うちでも言われるんですが、私にとってはこの店が表現のひとつなんです。
この空間があっての僕の商品だと思いますので、お店作りにも力を入れています。

お店に入って頂いて、何かを感じて頂きお花を選んでもらえればと思いますね。
この店はこんな時代ですけどなくてはならないものですね。

Q.これを読んでくれている次代の経営者に一言お願いします。

是非チャレンジしてみて欲しいです。

こんな時代なので周りは反対するかもしれません。
私は「失敗してもいいからやってみな」と言います。失敗しても取り返せばいいんです。

まずは思い切ってやってみて欲しいですね。

Planta Respiro
静岡県浜松市中区佐鳴台4-9-12
JR東海道本線 浜松駅バスターミナル2番 蜆塚 佐鳴台行きまたは3番[9・9-22]系統「佐鳴台団地」下車 徒歩約2分
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