少し位のプレッシャーでは潰れない強い覚悟が必要
Q.今の仕事を始めたきっかけは何ですか?
元々京都に10年住んでいて大手チェーン店で働いていたのですが、浜松の田町に新店がオープンする際の責任者になり、5年間新店の経営に携わりました。
その後も新店の立ち上げに併せて、川崎市、新宿にそれぞれ5年間居たんです。
その間、浜松では田町の近くの鍛冶町にもお店が出来ていたんですが、両店舗で成績が伸び悩んでいたので浜松の店舗立て直しの為に戻ってきました。
その後色々ありまして退社することになったのですが、飲食業を長くやってきたので根上り松の土地でお寿司・天ぷら・お好み焼きなど色々あるような、屋台風の居酒屋「のんべえ横丁」というお店を始めたんです。
その地で16年程やりましたが、世の中の景気に合わせて場所や条件など考慮し店舗の移転をしました。
移転をする前から遠州の『とらふぐ』や『すっぽん』というのは、有名な割にはあまりお店が無くて値段も高い高級なイメージが私の中にはあったんですが、私が勤めていた会社が全国的に流行った理由として、高級な食材のかにをお手ごろな価格でお出ししていた事がお客様から認められたからだと思うんです。
それをふぐやすっぽんに置き換えて何とかお客様へお安く提供出来ないか、そして浜松のうなぎに続くものにしていきたいと考えたのです。
こうして、ふぐやすっぽんを筆頭に、肉料理・魚料理・焼鳥・お寿司に天婦羅、そしてお鍋など様々な料理を取り扱う居酒屋になりました。始めて6年目になります。
そもそも自分自身でお店をやるにあたって、安く飲み食いをしてもらえる店を作りたいという気持ちで始めたものですから、根上り松での「のんべえ横丁」創業当時と値段はほとんど変えずにやっています。
Q.今後どんなお店にしていきたいですか?
お客様に楽しんで頂ける、喜んで頂けるようにやっていきたいですね。
ふぐやすっぽんの看板を見ると、どうしても高いお店だと思う方が多いんです。
お店がビルの2Fにありますので、高い場所にはありますが値段は安くお手頃です、と答えますけどね(笑)
ただ、いいものを安くお出しできるようにあまりお魚屋さんを通さずに、自分で仕入れに行って自分で見たものを買ってきます。ふぐも舞阪まで行って買い付けしています。
その分新鮮ですし、安く提供できますので。
また、店休日や営業時間外の昼間であっても、各種宴会はご予約に合わせて受付けています。
仕入れは行き帰り併せて4・5時間かかりますしお休みが無かったりもしますので、今でいう過重労働になるかもしれませんね。
年に4回のお酒の飲み比べなどのイベントを開催したりもしているんですよ。
ただお客様に喜んで頂く為なので、自分の時間が無くなるというのは仕方がない事だと思っています。
Q.これを読んでくれている次代の経営者に一言お願いします。
まずは自分自身がこだわりを持ってやることが大事だと思いますね。
あとは、この時代ですのであまり投資をしない事。
人をたくさん雇わないと出来ないような店づくりはしない、要するにいかに人手が要らない店づくりをするかということですね。
恰好ばかり気にして派手に多くの人手をかけると、いくら上手く行っても人件費がその分多かったら元も子もないですし。
飲食業は、人手不足で大手さんでもすごく困っています。
資金を抑えるなら、個人であれば家族や夫婦でやるなどこぢんまりと始めて上手く行けば拡大していけばいい。
最初にあまりカッコよく派手にしまうと、投資したお金が戻ってこない可能性がありますから。
まずは人手が要らない効率の良いお店づくりをするという事と、それでいてサービスが疎かにならないように、仕事の流れとして1人でどれくらいお店を回せるか?を考えて作ればいいかと思います。
例えるなら牛丼屋さんがそうですが、2人くらいで何十人のお客様へ対応していますが、それをヒントにお店を作るといいかと思いますね。
見た目ばかり追いかけてはとても大変です。
よく経営者は楽だといわれる方がいますけど、経営者は何から何まで自分一人でやらなくてはならないです。
少し位のプレッシャーでは潰れない強い覚悟を持って、頑張って欲しいと思います。
関西風料理 くぜ
静岡県浜松市中区鴨江3-53-15JR 東海道本線 浜松駅 遠鉄バス[0]系統「蜆塚一丁目」停留所から約30m/徒歩で約1分
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