行って楽しい、見て懐かしい、買って嬉しい、食べて美味しい、笑ってお話ができる場所『駄菓子屋笑話』
Q.現在のお仕事をされたきっかけは何ですか?
元々、飲食とは全く無関係の仕事をしていました。
小売・卸し・輸出入をする会社に就職し、20年間アメリカに赴任していました。その後も、中国・台湾と各国を廻り、10年前に日本へ帰ってきたばかりなんです。
その他には、開発の仕事をしている時期もありました。イベントや催事などの企画やプロデュースをする仕事です。
海外で仕事をすることが多かったわけですが、今のお店を始めた理由は2つります。
小さい頃は、近所に駄菓子屋さんが7軒もあって、それぞれ特徴の違うお店でした。
駄菓子屋のみのお店もあれば、たい焼きやおでん・お好み焼きを一緒に売り出しているお店もありました。そのお店をはしごするのが日課だったんです。
それから、いつしかこういうお店をやりたいと考えていました。
もう1つは、私ももうすぐ還暦を迎えますが、あのまま定年退職していたら、退職金も頂けて年金も貰えるようになるし、遊んで暮らしていたと思うんです。
ですが、今の仕事を始めたのは54.5歳だったので、54.5歳であれば「まだ働いて頑張っていかなきゃ!」という気持ちになりますし、何より何もせず暮らしてボケていたくない。
自分でお店をやっていれば、転勤もないし自分の体力が続く限りやっていける。人との接触もある。
儲けようなんて思っていませんし、老後が十分楽しめるお小遣いくらいは稼げると思って始めたのがきっかけです。
Q.海外での仕事が長かった粂田さんですが、周りの反応は?
やり始めたころは皆さん驚いてましたね。
ほどんどの方は、中国にでも行って一獲千金を狙ってもっと稼いでいくと思っていたですし、よりによって何故”駄菓子屋”なのかと。
でも、今では「これが1番合ってるね。」と言われますよ。
皆さんが思われていたように、海外に行けば一獲千金を狙えたかもしれないですが、もういいと思ったんです。
自分の好きな事をやってご飯が食べていけたら、それが1番いいんですよね。
Q.お店を始めたばかりの時期はどうでしたか?
初めの1年は全然ダメでしたね。
駄菓子はちらほらと売れていましたが、おでんなんて1日1本売れればいい方で全く売れない日もたくさんありました。
うちのお店では、「遠州焼き」を置いているんですが、実は知人から「浜松でやるなら売るべきだ」とアドバイス頂いた商品なんです。今ではとても好評なんですよ。
遠州焼きを知らない方ってとても多くて、特に若い世代。では、なぜ遠州焼きが浸透し好評になったのか。
それは、ご年配世代からそのお子さん達、そのお子さん達が家族を持ち、さらにそのお子さんにも伝わっていき、今では小さいお子さん達だけで遠州焼きを買っていかれる位に徐々に浸透していきましたね。
本当に口コミのおかげです。
Q.企業理念を教えてください。
『行って楽しい、見て懐かしい、買って嬉しい、食べて美味しい、笑ってお話ができる場所 駄菓子屋笑話』
企業理念というより、キャッチフレーズですかね。
このキャッチフレーズのようなお店にしたいと思っています。
Q.今後の目標、またはどのようなお店にしていきたいというイメージはありますか?
このままでいいです。
たくさんお越しいただきたい気持ちもありますが、手が回らず手抜きはしたくないので。
皆さんにはゆっくり過ごして頂けるお店を目指しています。
Q.経営においてやってはいけないと思うことはありますか?
手抜きですね。
以前、たくさんの注文を頂いたことがあったんですが人手も足りず時間もない中で、味が染みていないのにそのまま売り出してしまった事があったんです。
その際に、お客様が「あまり大したことないね」と仰られていたのを耳にして・・・。
失敗したな、手抜きはやはりダメだなと痛感しました。
Q.これを読んでくれている次代の経営者に一言お願いします。
私は、起業するための準備・段取りをする段階で90%の確率で、成功するか否か決まっていると思っています。
なので、いかに綿密な計画を立てられるか。成功するという意思があるのかがカギになると思います。
また、3年やってみて全く状況が変わらないようであれば辞めた方がいいとも思います。
引き際も肝心です。
駄菓子屋 笑話
静岡県浜松市中区佐鳴台3-28-18JR 東海道本線 浜松駅遠鉄バス[9][9-22]系統「佐鳴台小学校」停留所から約29m/徒歩で約1分
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